2011年11月30日水曜日

上海から

アジア青年多言語合宿に参加したフェロウの岩田章子さんから、ホームステイの様子が届きました。
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4年目となる「アジア青年多言語合宿&ホームステイ交流in上海」が今年も、熱く上海で繰広げられました。3泊4日の大湖大学堂での合宿後、上海の家庭へ2泊3日のホームステイがあります。今年は、例年お世話になっているグループに加えて日中文化交流センターを通して大学生や職員の方がホスト家族となってくれました。

私のホスト家族は、日中文化交流センターの上海責任者の張涛さんと奥さんの劉儀婷さんご夫婦。結婚1年目の新婚家庭へヒッポの留学生メンバーで韓国から来ている金恩貞さんと一緒にステイしました。張さんは日本の大学に留学していて13年も日本に住んでいたので、日本語はぺらぺら。みんなの会話は日本語を中心に、中国語、韓国語と自然にスイッチします。

上海でも韓国ドラマが大人気だそう。韓国語の音に引き寄せられるように張さん、劉さんの口から「オプソヨ!」「サランヘヨ!」とドラマのフレーズが飛び出していきます。2泊3日のホームステイ中、みんなでことばの発見がいっぱいでした。張さんは「ボクは韓国語がすぐに話せるような気がする。日本語と似てる音がたくさんあるね」と、金さんや私の話す韓国語を楽しそうに真似します。最後の夜には、私たちが話すフランス語、マレーシア語も一緒に真似して、まるでヒッポのファミリーのような楽しい時間を過ごしました。

「上海にも是非ヒッポを!将来生まれてくる私のこどもにも広い世界を経験させたい!」と熱いエールをいただきました。

2011年11月24日木曜日

会いたかった!会いたかった!会いたかった!Dr. Suzanne

10月24日(月)名古屋国際センターにて
「会いたかった×3 スザンヌさんワークショップ」が
開催されました。

スザンヌさんが、中部に来るのは2年ぶり。
東京や広島、福岡が講演会をする中、
中部ではワークショップという形でスザンヌさんの講義を聞いたり、
ヒッポの多言語活動で見つけてきたことを
スザンヌさんに聞いていただいたり、
また一緒にヒッポの活動も楽しみました。

英語でたっぷり、スザンヌさんの講演も聞けました。
“On Raising Multilingual Children”
                               一緒にSA!DA!も!



ヒッポの研究部門のトラカレで見つけてきた
「5母音」「子音カット」の話や
音は意味の部分も担っているということから、
漢字の「音」から見た意味のグループ分けをした
単語家族の話など、チームをつくってプレゼンし
スザンヌさんに聞いていただきました。



5母音チームでは、自分たちや留学生の5母音を
実際にとってみました。





子音カットのチームは、
楽しいグッズを使って
わかりやすく子音について
プレゼンテーション






音は意味チーム。
「S」は、サラサラ、スカスカ・・・
「N」は、ネチャ、ヌルヌル・・・
「P」は、パッ、ポン・・・など、
音の素にはあるイメージが伴うことを伝えました。



皆の発表を身を乗り出して
聞いてくださっているスザンヌさん。






漢字チームは、
「PAO」という音のグループ、
「包」「宝」「保」などは
大きな意味で
「包みこむ」というような意味を
共通に持っているなど、
音の側から漢字をみてみました。


スザンヌさんは、「ヒッポと出会うたびに、
一人一人の体験が人に影響を与え、
自分の生き方を変化させてくれる可能性を感じられ
人類に対する希望と信頼を与えてくれる」と
話してくださいました。
そして、人間だけが持っている「言語」について、
またその獲得に関する可能性について
講演していただきました。

講演後も約3時間にわたり、質問に答える形で話されていましたが
終始「自然習得」を“immerse”という、より実感の持てることばで
話されていたのが印象的でした。

2011年11月21日月曜日

アメリカ4-Hクラブ夏の交流の様子

ヒッポは創立当初からアメリカの4-Hクラブと交流してきました。
中学生になって、アメリカでの1ヶ月のホームステイは、
その年代で行ける大きな大冒険です。

我が家の息子二人も、中1の時に、
それぞれオレゴン、カンザス州に行ってきました。
そこでの体験が元になって、
長男は高2でYear Longに行ってきました。
中学生の年代で、アメリカの大きさ、広さ、
人間の温かさを感じてくることが
彼らのこれからに彩りをそえてくれていることに、
親として感謝してます。

その4-Hクラブのユタ州が夏の交流ビデオをYou tubeにアップしたそうで、
ヒッポのこどもたちの様子が他団体のこどもたちと一緒に写っています。

http://www.youtube.com/watch?v=L9JlwjyItE0

2011年11月18日金曜日

ベトナム交流報告第1弾



ベトナム交流の話を
一足先に、今日の榊原さん懇談会で、
昨日紹介した岩野さんが報告に来てくれました。






懇談会に集まったのは、いつも「記紀万フィールド」を楽しんでいる人たち。
アジアのことばの音韻変化に超詳しい人たちだったせいか、
「ザ」は南のほうに来ると「にゃ~」みたいにやわらかくなるとか、
ぼ~が、ご~で、いや、の~なのかも・・・とか、
にゃんにゃん、ろーい、お~い・・・(もうすっかりわからなくなってます)
なんて言ってるのを聞くと、
ただ「へ~!すごいもんだ」と思ってしまうんだけど
「そうそう、イチローのあそこにもあったじゃない」と言って
CDのままに歌ってくれると
ベトナム語なんて全然聞いてないようで、
でも、「あ、知ってる、知ってる」という感じになるから面白いです。

いろいろゲットしたと思ってたけれど、
今こうして思い出そうとすると、するすると音が逃げていってしまい、
何も音が残ってないような気もしますが、
きっとまたベトナム語のCDを聞いたら
みんなが言ってたぼ~とか、の~とかのことが
もう少しわかるような気もします。
早くCD聞きたい~!!
いや、ベトナム行きた~い!

追伸
一つだけ覚えているのは、
「きれい」みたいな意味の音が「れっぷ」だと思ってたら
「でぇっぷ」だったという話を聞いて、
うちの子が小さい時、ライオンのことをずっと「ダイオン」って言ってたのに
私には「ライオン」にしか聞こえず
書くまで気がつかなかったことを思い出しました。

2011年11月17日木曜日

パイオニア・ベトナム交流報告が聞きたい!

この秋、パイオニア・ベトナム交流がありました。

ベトナム交流に参加した千葉の岩野さんのメールから、
少しだけベトナムでの様子を・・・

「るんこんの思い出」
村長さん宅にヒッポのメンバーと2人でスティしたのですが
あんミン(ミンお兄さん)と、ちーフェ(フェお姐さん)の
お二人家族。 越南語オンリーです。
自己紹介をした後は、とにかく真似っこ。
ちーフェと一緒に市場行ったりお料理したりしながら、
ずーっと鸚鵡返し。
ご飯を食べるときは「あんでぃ、あんでぃ!!」って言われて
「だんでぃー一郎」の仲間だなと思ったら案の定ヒット。
3杯ご飯を食べました。

あんミンは「もっかいばーぼん」といって4杯目を
「あんでぃ」と言うのだけど
「のーろ~い」(おなかいっぱい)というと
「もっかいばー・・・にゅー」と指の半分を指して、
3杯半食べろというの。
でも、3杯で許してもらったよ。

そして、「ちょーとい茶~」(お茶ちょうだい)
「おんディー おんディー」みたいな、
いちおう会話になってるぞ。

で、るんこん?ですけど。
あんミンが、ご飯の後、私たちに向かって、
だーーーーーっと何か話しました。

今までちーフェとは、何かをしながらだったので、
まあ、鸚鵡返しでも、だいたいわかったのですが、
作業を伴わない会話は、何の話をしているのか????

でも、あんミンが嬉しそうに話してるので
鸚鵡返しして、相槌を打っていました。
最後のほうに「カラオケ」だけわかりました。

で、最後に、「るんこん?」というのです。
「るんこん」って、「そうでしょ?」みたいな感じだと妄想していたから、
なんだかわからないけど、
同意するには「るん!」って言えばいいだろうと思った私。
「るん!」って言いました。
そしたら、あんミンは満足げに笑って話を終えました。

「カラオケ」しかわからなかったんだけど、
きっと、あんミンはカラオケがすきなんだな。それだけわかればいいや・・・。











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わかる音から、どんどん想像を広げてわかっていく岩野さん。
すごく楽しそうですね~。

11/21(月)の榊原さん懇談会(14:00~)で、
そんなベトナム交流に参加した人たちの報告が聞けるそうです。

2011年11月16日水曜日

自然(赤ちゃん)を見てみようWS

自然を見てみようということで、赤ちゃんや来日留学生など、
ことばの習得中の話を聞くワークショップが11/14に
オリンピックセンター(渋谷)でありました。





赤ちゃん連れがいっぱい!
ちびっ子も赤ちゃんも、
お母さんメンバーも、留学生も
多言語をいっぱい歌いました。

この子たちの中で、
私たちの中で、
何が起こっているんだろう・・・。



この秋の家族交流で韓国へ行ってきたお母さんたち。
子どもと一緒に行けて、すごく楽しかったと 皆さん、口を揃えて。
また、交流の報告は別便でご紹介しますね~。

12YL候補生、奮闘の秋

この時期、12YL候補生たちは、面談やSLEPなどを受けている最中ですね。
これからSLEPという子たちは、ファミリーや家で、ヒッポのCDをがんがん聞いて
いっぱい歌って、がんばってくださいね。



←YLの先輩たち、インターン生たちが、
SLEPやEnglishインタビューなど
手伝ってくれています。

2011年11月11日金曜日

Mi Casa Tu Casa

今日は急に寒くなった東京ですが・・・
フェロウラウンジはなにやら賑やかに熱い会が開催されています。



受け入れ部主催の“Mi Casa Tu Casa”。
ホームステイ受け入れ中にあった
あんな話、こんな話・・・
多言語でヒッポの説明にトライ!
ゲストの日本語の面白発見などなど、
受け入れに関する話題で盛り上がりました!

今、タイから来日中のムックちゃんを連れて、
下町地域の佐藤さんも参加。

ムックちゃんに日本語で、「わ」はいつ使うんですか?と聞かれて、
そういえば我が家では誰も「わ」なんてつけて話さないと佐藤さん・・・。

こんな時に、こんなふうに使うのよって教えてあげた翌朝
ムックちゃんが「行ってくるわ」と言って、出かけたそう。
「行ってきますわ」じゃなくて「行ってくるわ」って言えちゃうところがいいですね。

でも、その晩、ご主人が「オレ、もう寝るわ」と言ったところで、
ムックちゃん、ちょっとコンフューズしてしまったとか(笑)

つぎは「~もん」が気になっているそうです。






←佐藤さん(左)とムックちゃん










いろんなことばが飛び交う
受け入れ部の
Mi Casa Tu Casa
今日参加できなかった人は、
ぜひ次回!

2011年11月10日木曜日

岡山の中学生が研修に来ました!

11月9日、言語交流研究所
東京本部に
岡山県の中学生3人が
研修に来ました。


   メキシコ、中国、アメリカ、韓国の
   インターン生たちともご挨拶 →







元祖Year Long 高校留学の母、上斗米やヒッポメンバーの守谷さん(岡山出身)と
自分たちの研究した国際交流についてディスカッションしたり、
ヒッポの多言語活動にチャレンジしたり、
インターン生たちと話したりして、研修をする中学生。



いつも、ちびっ子や
YL準備の高校生たちが来る
本部ですが、
中学生の研修とあって、
またいつもと違う雰囲気に・・・。








この研修は、学校での総合的な学習の時間の
「未来航路プロジェクト」のなかの一つのプログラムとして、
中学校からの依頼で実現しました。
岡山県にある県立岡山操山中学が取り組んでいるこの「未来航路プロジェクト」は、
中高一貫教育の中で、将来の自分がどんな道に進むのか、
将来、進学の先にあるものを見据えてのプロジェクトとのことです。

ヒッポで研修した今回の体験をもとに
中学生の皆さんのこれからの未来航路が楽しみですね!

2011年11月9日水曜日

ケーニン、ヒッポを行く(最終章)

ある時、幼稚園のママ友から、その韓国のお母さんに
化粧品をもらったお礼に、お惣菜をあげたいから
通訳してと頼まれました。
私はそのお惣菜をさして「プレゼント フォーユー」と一言。
日本人ママが「もらったクリームがすごくいい」と顔にクリームを塗る仕草をしたので
「クリーム、ナイス!」くらいを言いました。
こんなことで通訳だなんて恥ずかしいなあと思ってたら、
その日本人ママから「今、なんて言ったの?」って。

もちろん、その人にだってそのくらい言える英語はあるんだと思います。
おそらく私が言ったことぐらい彼女だってスペルも間違えずに書けるはず。
でも、「わからない」と思ってしまえば何もわからない。
相手の言っていることを聞こう、わかろうと思ってたら何となくわかるものなのにな~。

ヒッポに参加してから、いろいろな国の人と会ってきました。


私が5歳の時に比べたら何倍もの外国の人たちに。
おかげで親子ともに
「適当に応える」度胸がついてきたように思います。


ある日、駅のホームで
写真を撮り合っている外国人男性の集団が。
「どこの国の人だろうね」と親子でちらちら見ていたら、
親しげに感じたのかその中の数人が寄ってきて、
息子の肩を抱き、カメラを見ろとジェスチャーをしたのです。
大きな中近東あたりの男性だったのに、
怯えるふうもなくカメラに向ってピースする息子でした。
その堂々とした感じ、さすがだなーと息子ながら思いました。

その息子を置いて一人でファミリーに行った日、
息子より年下の男の子が「ナマステー」とヒンディー語で挨拶をしました。
それを息子に報告すると、「ハムジャンボしかないな」と一言。
次のファミリーでは初めて皆の前で「ハムジャンボ!」とスワヒリ語で挨拶したのです。
ナマステに勝つには、ハムジャンボだなんて・・・、笑ってしまいます。

友人やママ友にヒッポの話をすると「英語だけでいい」とか
「何ヵ国語も無理だし、必要ない」という反応が多いのですが、
親子でできるというところに惹かれて入った私には、そこを説明することができませんでした。

でも自分なりに考えてみると、韓国ドラマにはまれば韓国語、
イタリアでサッカーやってる時にはイタリア語・・・と
旬なことばをちょいちょいつまめる感覚で楽しめるのが自分には合っています。
興味が変わるたびにテキストや辞書を買ったり、習いに行ったりするのは大変です。

英語だと学校で長く勉強していた分、こどもに教えてあげることができる。
お絵かき、食べること、歩くこと、
こどもに親から教えてあげることは沢山あるけれど、
一緒にゼロからスタートできるのはものってなかなかないんですよね。
一緒にできることで、お互いのよいところが見つけられるし、褒め合えたりもします。
こどもだけ英会話のCDを与えていたら「もっとCD聞きなさい」って
がみがみ言うだけの親になっていたかもしれません。
でも今は親の私よりも言える英語があったり、度胸もあったりして
5歳の息子にもリスペクト!
ことばのこと以外でも、息子を頭ごなしに叱ったりすることが
少なくなったような気もします。

それに、今まで私の中には日本語と英語しかなかったから、
比べてできる日本語とできない英語というふうに捉えていました。
でも多言語の環境になったら、ほかのことばがあまりにもわかないので、
話せる実感第1位は日本語、第2位は英語、第3位は韓国語・・・なんて
考えてる自分になっています。
話せないと思っていた英語が、まさかの第2位にランクイン!
ヒッポを始めて、この感覚を手に入れたことで、
私の言語観ががらっと変わりました。(完)

2011年11月7日月曜日

ケーニン、ヒッポを行く(第3章)





← 高校生たちに囲まれて、
いろんなことばを歌うヒデくん。
ワークショップにて。


息子の幼稚園に韓国から来日している子が入園してきました。
お母さんは、韓国語と英語だけで日本語は話せないようです。
初めて身近にそんな人が現れ、嬉しくなった私は
「少しなら韓国語話せますよ、友だちになりたいな」という気持ちを伝えたくなりました。
でも「韓国語が少し話せます」という韓国語が思い当たらず、
少し躊躇したものの、勢いで自己紹介を韓国語でやってみました。

しかも自己紹介が終わっちゃうと、他の韓国語が出てこない・・・。
英語にして話してみたら、とても喜んでくれて、
それからだんだんとことばを交わすようになりました。

その入園初日の帰りのこと。
お母さんがお迎えの時間を間違えて、
こどもが一人取り残されるというハプニングがありました。
何となく気になった私と息子は、彼のお母さんが来るまで一緒に待っていることに。
不安で淋しそうなその子をなんとか笑顔にしたいと思って、
知ってる韓国語を頭の中から手繰り寄せた時
「カイバイボ(韓国のじゃんけん)」と口から出てきました。

言った瞬間、彼は驚いて、次に笑ってくれたのです。
ことばのわからない異国の幼稚園での初日、不安と疲れと心細さの中、
どんなに嬉しかったか想像すると、
韓国語のどんなことばより「カイバイボ」を知っててよかった!と思いました。
幼稚園では、ほかの子にとって韓国語は知らないことばですが、
うちの息子にとっては知ってることば。
ただそれだけのことですが、それだけで接し方が違ってくるのだそうです。
ほかの園児たちにとっては、知らないことは怖れとなって彼を疎外するらしいのですが、
先生から「ヒデくんだけは仲間はずれをしないし、優しく接している」と言われたのです。
息子は、韓国語というものがあって、
それを話す人もいるということを知っていただけ・・・。
でも知っていることって本当に大切だなと実感しました。

息子は、その韓国の子の家に遊びに行くと、当たり前だけど、そこは全員韓国の人たち。
私が一緒だと気を使って、英語や片言の日本語を使ってくれるけど、
息子が一人で遊びに行くと、丸っきりの韓国語らしい。
たくさんの韓国語を浴びて帰ってくると息子からも自然と韓国語がこぼれてきます。
「あっぱとおんまと・・・」と言うので、
私が「あっぱいっそ?おんまいっそ?」と聞くと、
次にはもう意味もわかっているふうに自分で使っているから驚きます。
そんなやり取りを聞く周りのママ友たちからは驚愕の声!

そして、その韓国の友だちとバイバイする時、なぜか息子は「See you tomorrow!」
息子は、これも韓国語だと思っている様子。いつ気がつくのか、ちょっと楽しみです。
(続く)

2011年11月4日金曜日

ケーニン、ヒッポを行く(第2章)

ヒッポに参加し始めて、最初の数ヵ月、CDを聞いても耳に入ってこないし、
聞こえたとおりに口ずさめばいいと言われても、
聞こえないんだもん、口ずさめないと思い始めていました。

息子もヒッポのCDをかけると「止めて」と言い出すし、
わくわくして入ったけど、もしかして失敗だった?!
でもせっかくだから週1回のファミリー(日常活動)は
休まず参加しようと心に決めました。

家ではCDをほとんど聞けないけど、
ファミリーに行くとメンバーの人が言ってることばなら少しは聞き取れるし、
自己紹介も少し言えるようになってきました。


それでも、
ファミリーでやるメタ活(CDと一緒に真似しながら多言語を口にする)なんて
意味あるの?
これをすると会話ができるようになるのかしら?
意味もわからないことばを真似してどうなるの?
出てくるのは疑問ばかりでした。
何を聞いても、意味を知る以前に聞き取れないことばばっかり。

そんな状態だったある日のファミリーで、クリスマスの歌を歌ってたときです。
突然、自分で歌っている歌詞の意味がわかって、
歌ってる途中なのに「きゃー!わかっちゃった!」と思わず叫んでしまったのです。
ヒッポをやってない人は「そんなことで?」と思うかもしれないけれど、
大人になって自分の力で、何かを知る、わかることってすっごく嬉しいことなのです。
そしてそんなことを素直に喜べる自分にもびっくりでした。

一方、息子は、ゲームには参加するけれど、
メタ活が始まると輪から外れて遊んでいるばかりでした。
我が子が、多言語を口にすることを夢見てはいるものの、
無理なのかな~と思っていた時のことです。
お風呂で、壁に張ってある世界地図を見ながら
「いろんなところに行ってみよう」と飛行機の真似をしている息子に、
私は「それがHippo goes over seas.だよ」と。
振り返った息子は目をきらりん!とさせて「そうなの?」と言いながら
一緒に「Hippo goes over seas.」と言ったのです。
初めて息子の口から英語らしきものが・・・。
ちゃんと音がたまっていたんだと安心しました。
息子も、意味がわかった嬉しさもあって、
それをきっかけに、いろんなことばを口にするようになったのです。








韓国語の「ありがとう」は「カムサムニダ」しか知らなかった私。
「コマワ」という言い方もあると知った時、
なんだかかっこいい、皆が知らなそうな感じがとてもいい!と思い込み、使い始めました。
よく考えると、ファミリーでも皆、よく言ってたのに・・・。

ある日、イチロー(ヒッポのストーリーCDの一つ)の韓国語のCDを聞いてたら
「こんばんは」と早口で言うのが聞こえました。
他の物語でも、「いただきます」とか、日本語が出てくる場面があるので、
これにも日本語が出てくるんだ~くらいに思っていました。
でも、どう考えても「こんばんは」と言う場面じゃないのに、しかも何度もあちこちで聞こえます。
どうせなら、もう少し上手に「こんばんは」って言えばいいのに・・・くらい思ってたら、

ある日それは「コマワ」だったことに気がつきました。
なんだ、早口の「こんばんは」じゃないんだとわかった途端、
もう「こんばんは」には聞こえなくて、
どう聞いても「コマワ」にしか聞こえないのが不思議です。
(まだまだ続く・・・)

2011年11月1日火曜日

ケーニン、ヒッポを行く!(第1章)

新宿のメンバー、寒川さん(ニックネームはケーニンといいます♪)の体験談を紹介します。5歳のヒデくんと二人でヒッポを楽しんでいます。

小学生の頃から、ポールニューマンが好きで、アメリカや英語に憧れを抱いていました。中学校から始まった英語も、好きだからか、教科書を何度か読んでいるうちに覚えてしまう・・・、だから将来は“世界に羽ばたく”つもりでいました。そんな私だったのに、高校、大学と進むうちに何故か英語が苦手科目となり、外国人を見ると目をそらす、背を向ける・・・そんなどこにでもいるような日本人になりました。何度となく「やっぱり英会話!」と思い、NHKの英会話の番組を見たり、大学の社会人講座で「パーティ英会話」など勉強してみたりしたのですが、今までパーティなど一度も行ったことがなく、行く予定もない矛盾だらけの私。結局、思い立つ、あきらめる、また思い立つ、を繰り返していたのです。

結婚してこどもができて、ママ友の家でのこと。彼女はドイツ人でご主人はカナダ人ですが、二人とも日本に10年もいるために会話には全く問題はありませんでした。その彼女の家で、彼女が手を離せない時に電話がかかってきました。私が代わりに出ると、なんと英語!この時、私の頭の中で、電話で「ちょっと待って」というのは、あのテキストのあの辺にあったはず・・・と頭の中のテキストのページをめくって、なんとか例文を思い出そうとしていました。結局、何も答えられずに友だちに「英語なの、私だめ~」と変わるしかなかったのです。今から思えば、伝えたいことというより、正解を探していたような気がします。

私の住んでいる新宿区は、公園や児童館で毎日のように外国人親子に会います。どこの国の子で、何語を話すとか全く関係なく遊ぶ息子。「話しかけないで」オーラを出して背を向ける私。このままだと、外国人には背を向けるものと息子が認識してしまうかも・・・。そして私のような英語恐怖症に陥るかも・・・。そうならないためには、誰にでも心を開いて、どんな片言の英語でもぶつかっていく私の姿を見せるしかないと思い始めたのです。完璧な英語よりも、私が変わる必要があると思った頃、ヒッポと出会いました。 (続く)